ごあいさつ
一般社団法人 防衛施設学会 理事長
平野 廣和
2024年6月27日開催の防衛施設学会総会ならびにその後に開催されました理事会におきまして、理事長に推薦を頂きました。この議を経まして、大野友則前理事長の後を継いで第三代理事長に就任いたしました。
防衛施設学会は、研究発表を主体として今から60年余り前の1962年(昭和37年)に創設されました旧防衛施設技術研究会にそのルーツを置いています。これを発展的に改組し、新たな学会として2004年(平成16年)に初代理事長として重村利幸(当時:防衛大学校教授)の基に発足しました。第二代理事長とし2010年(平成22年)より大野友則(当時:防衛大学校教授)が就任しております。この間、2016年(平成28年)には一般社団法人化されております。
本学会は、防衛施設技術を中核として国内外の施設等に関する整備の充実、維持管理、防災・環境等々の技術を民間の方々から、防衛施設に適用できる先端技術や応用技術を紹介して頂き、学会を核として情報交換・相互理解・連携を行っています。ここで防衛施設技術とは、防衛施設に関する多彩にわたる建設技術(土木工学、建築工学、電気工学、材料工学、環境工学等々)を意味しています。関係官庁のみならず関連技術を保有する企業技術者や研究者の参画を募り、これ以上に広範かつ活発的な学会活動を展開しております。
このような背景から学会活動の中心は、まず防衛施設に関する学術研究発表会として年次フォーラムを毎年冬期に、ミリタリーエンジニアテクノフェアを毎年夏期に、年数回の見学会、学生会員向けの夏休みの防衛施設現地研修の実施、さらに特別講演会を含む技術講習会の適時開催など、会員相互の技術力向上を目的として行っています。もう一つの大きな活動は、学会誌(MIRAI)を年1回程度発行することにより、主として防衛施設分野における産官学それぞれの取り組み等を紹介していることです。加えて学会誌学会誌別冊として『防衛施設新技術情報』を発行し、最新技術、最先端技術の紹介も行っております。次に研究助成に関しても本学会が中心となって実施しており、学会からの助成金交付としては学会活動の主たる目的である研究活動を活性化させるため、大学研究者、研究グループ等に対する委託・助成制度を制定し、学会所属の研究員に対し助成を行っています。
これらの主な活動を通じまして、本学会は一般社団法人化から8年余り経過をして参りましたが、本学会の大きなスローガンの一つである『産学官連携による防衛施設技術の構築-次世代を担うミリタリーエンジニアの創出-』を中心として今後も多様な活動を進めてまいります。防衛施設技術及びこれに関連する研究・調査を推進し、防衛施設技術の振興を図る、もって防衛基盤の育成と学術文化の発展を通じて国民生活の安全等に寄与する事を目的としております。関係官庁のみならず関連技術を保有する企業技術者や研究者の参画を募り、これ以上に広範かつ活発的な学会活動を展開したいと考えております。 |